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煤払いを兼ねて(笑)

 投稿者:*鬼薔薇  投稿日:2007年10月 3日(水)22時15分34秒
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  あまりに放置しっぱなしで煤がかかってしまいそう(^^;
そんな折、大坂方面からお呼びがかかったようですので、こちらで応答しておくことといたしましょう。

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で、アメリカがブイブイ言わせている分野というと、ITよりも金融ですが、護送船団方式「解体」のとき、国家に思いっきり泣きついてバブルの負債を肩代わりしてもらい、いくつかの金融機関は自ら商品となってファンドにお持ち帰りされる有様。そもそも、金融という「どう考えても軍事力なしで強制力が持てない」分野で、9条のある日本国家の下の企業が勝負できるのだろうか? この辺、マルクス主義者の冷徹な分析を期待したい。(鬼姐さんあたりやってこないかなあ)

『帝国主義論』を読み返してみるとヒントあるかなあ。
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(おっしゃることは分からないでもないが  投稿者:TAMO2  投稿日:2007年10月 1日(月)20時41分17秒)

まず、当読書室のテキスト『帝国主義論』について申しますと、第5章「資本家団体のあいだでの世界の分割」と第6章「列強のあいだでの世界の分割」という、相対的に独立したふたつの分析軸が交差するところにヒントを見出せようかと思います。

第一次世界大戦前後のいわゆる「古典的帝国主義」期には、「列強」のパワー・ポリティクスが主軸だったことでしょう。1940年代から60年代へかけての約20年を過渡期として、「資本家団体」のほうへと主軸が推転しているのが現代ではないでしょうか。そこに「国家と経済」という問題圏が開かれていると存じます。

問題は「資本家団体」の構造と動態にございましょう。半世紀前までそれは「カルテル・トラスト・シンジケート」に代表される「巨大独占」であり、その実体は「産業資本と銀行の癒着=金融資本」であり、その主たる活動は投資と生産でございました。今、世界を分割する「資本家団体」の実体は端的にマネーであり、その主たる活動は投資でも生産でも消費でもなく、端的に投機にございましょう。

「マルクス主義者の冷徹な分析」というのは昨今ひとつの形容矛盾になっている感なきにしもございませんが(苦笑)、別に「マルクス主義」と限定せずとも「冷静な分析」の試みはございましょう。今年に出た下記書などそうした試みのひとつではないかと思って買い求めました。

水野和夫『人々はなぜグローバル経済の本質を見誤るのか』

この書は、「グローバリゼーション下で生じている大きな構造変化」を次の3つの軸で描き出そうとしております。
 1.帝国の抬頭と国民国家の退場=帝国化
 2.金融経済の実物経済に対する圧倒的な優位性=金融化
 3.均質性の消滅と拡大する格差=二極化

1の「帝国」は、“金融帝国と化した米国や、中国・インド・ロシアなど旧帝国”を指してのもので、ネグリ・ハートが<帝国>というイメージで描き出そうと試みた超国家的=非可視的ヘゲモニー装置とはちがいますが、“国民国家の退場”といい“金融化”といい、少し前に他界したイギリスの女流エコノミスト、S・ストレンジの影響は小さくないように見受けます。

著者は大手証券会社のエコノミスト。ここのところシャープ=冷静な分析の業績は、大学エコノミストや官庁エコノミストより、民間でみられるようですね。もっともあまりにシャープで時の権力を刺激すると、どこかのお山の上から「刺客」が送られたり「手鏡」を持たされたりと、こあいことにもなるようですけど(苦笑)。

固化し沈没する「マルクス主義」の側でも、わずかながらこうした領域へ目を向けた業績がないわけではないこと、下記などそのひとつの例を示しているように思います。

後藤道夫+伊藤正直『現代帝国主義と世界秩序の再編』

出たのが10年以上前ですので最新のホットな話題は含まれておりませんし、ネグリ/ハート『<帝国>』のラディカリズムとは縁薄い内容と思いますが、ま、それはヨヨギ系ということでやむをえぬかと(苦笑)。とはいいえ「帝国主義」系の議論が脇に置いてきた「大衆社会」という問題圏を射程に入れているところ、意欲は買えると存じます。そのヨヨギ系をただ蔑視してきた「新左翼」系の理論的貧困・荒廃を顧みて寒々とした気分にさせられます。
 

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